この方は、つい先日まで矯正技術を受けておられたとの事です。しかし、前歯と右奥歯に歯周病が進行し、歯の動揺があるため、左側でしか噛めていない状態になっていました。左1番は裏のワイヤー(リテーナー)と隣の歯と接着剤でかろうじて止まっていました。残念ですが、左1番は歯槽骨が9割以上なく、保存不可能と考えました。という事は、抜歯です。抜歯する前に抜歯後の骨形態を考えて、骨の回復を狙い、再度矯正技術(部分矯正)してから抜歯することも考えました。
しかし、今回のケースは歯槽骨の回復が、確実にできるとは限らず、さらに患者様もすでに矯正技術に疑問を抱く状態でありました。結果、歯槽骨の回復が見込めない凹みは、歯肉移植により少しでも回復できるよう対応しています。また、鼻腔も近いため、インプラントのリスクと不安を持たれていたので、最終的に3本のオールセラミックブリッジで対処しています。治療後3年目に入っていますが今もなお順調です。※矯正技術されたから、歯周病になったのではありません。